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戸籍謄本・抄本とは | 住民票との違いや附票・除籍謄本の種類をわかりやすく解説

戸籍謄本とは何か、戸籍謄本と抄本の違いをはじめ、戸籍謄本の証明書の種類(戸籍謄本、改製原戸籍、除籍謄本、戸籍の附表)について解説します。戸籍謄本と住民票の違いや、全部事項証明とは何かについてもわかりやすくご紹介します。転籍・分籍などの意味などについても専門家の視点でお伝えします。これから戸籍の写しを請求する方や戸籍について知りたい方はぜひお役立てください。

最終更新日: 2019/2/26

戸籍謄本とは

戸籍謄本とは、身分関係(夫婦、親子などの関係)や本籍地などが記載されており、結婚の際の婚姻届やパスポート、相続の際に必要に必要となる書類のことです。日本国籍があることを示す日本独特の制度です。戸籍謄本の読み方は、こせきとうほんと言います。

この記事では、これから戸籍を取ろうとしている方のために、戸籍謄本とは一体何なのか、住民票との違いは何なのかなどを詳しく解説します。「戸籍謄本ってなに?」という方のために、戸籍の意味をはじめ、附表や転籍、分籍などの難しい用語についてもわかりやすくご紹介しますので、ぜひ戸籍を取る第一歩としてお役立てください。

戸籍謄本と戸籍全部事項証明書は同じもの

実は、戸籍謄本というのは別名で「戸籍全部事項証明書」が現在の正式な名前だということをご存知でしょうか。

昔、紙で戸籍を管理していた際には戸籍謄本という名前で呼ばれていましたが、平成16年頃に戸籍がコンピューター化されてからは名称が戸籍全部事項証明書に変わったという歴史があります。意味はどちらでも通じますが、戸籍謄本=戸籍全部事項証明書だと覚えておくと便利です。

役所に行けば戸籍謄本の写しを発行してもらえる

また、戸籍謄本(抄本)を取得するときに、自治体から発行されるのは写し(コピー)です。戸籍の原本は役所でコンピュータ管理されているため、入手することはできません。戸籍謄本を取るというと、普通は戸籍謄本の写しを取得することを意味します。

戸籍は、本籍地がある自治体の役所で発行してもらう必要があるのですが、現在は郵送でも簡単に取れるようになりました。本籍地がどこにあるかさえわかれば、戸籍謄本の写しは誰でも簡単に取ることができます。

戸籍謄本と抄本の違い

戸籍を取る時に非常によく出てくる言葉が、戸籍謄本(とうほん)と戸籍抄本(しょうほん)ですが、この2つの違いは一体何なのでしょうか。

謄本には全員分、抄本には1人分の情報が記載されている

違いは簡単で、「謄」と「抄」のふたつの言葉の意味を理解しておけば、悩むことなく簡単に使い分けることができます。謄本の「謄」は、原本通りに写すという意味。抄本の「抄」は一部を抜き出すという意味がある言葉です。

ここから、戸籍謄本は戸籍の全員分が記載された写し、戸籍抄本は一部の人(1人または複数人)の写しのことを指します。戸籍抄本は、全体の中から個人の情報だけを抜き出すので、個人事項証明書と呼ばれることもあります。

戸籍謄本の見本

出典:東京都北区の戸籍謄本見本

戸籍抄本の見本画像

出典:東京都北区の戸籍抄本の見本

どちらを取るのか迷ったら戸籍謄本を取る

戸籍謄本と戸籍抄本のどっちが必要なのか?と迷うことも多いかと思います。

例えば、パスポートを申請するには「6ヶ月以内に発行された戸籍謄本または戸籍抄本」が必要とされており、抄本でも謄本でもどちらでもよいとされています。婚姻届の必要書類は戸籍謄本のケースが多いですが、中には「戸籍謄本または戸籍抄本」という自治体もあるようなので、自治体への確認が必要です。

戸籍謄本も戸籍抄本も、値段は同じで1通450円のため、迷う場合には戸籍謄本を入手しておくのがおすすめです。ただし、家族の情報までの記載が不要な場合には戸籍抄本を取りましょう

戸籍謄本・戸籍抄本のどちらも、本籍地の役所で取るか、郵送で取り寄せをするという方法で取ることができます。本籍地以外で、本人以外の代理人が取得することもできるので、本籍が遠方の場合でも安心です。

戸籍謄本と住民票の違い・使い道

戸籍謄本と住民票の住所が違うが問題ないか?という疑問を持つ方は多いのではないかと思いますが、本籍地と現住所が違っていても、戸籍謄本と住民票はそもそも使い道が異なるので問題ありません。

戸籍は結婚やパスポートに必要な、身分関係を証明するための書類

戸籍謄本は、本籍地や身分関係を証明するための書類で、本籍地や両親の名前や出生地、配偶者の情報などが記載されています。戸籍には、家族や結婚の情報まで書かれているというのが一番の特徴です。

戸籍謄本が必要になるのは、パスポートの申請や結婚、相続などの特定の手続きです。

戸籍謄本に記載されている内容

  • 本籍地
  • 両親の名前
  • 出生地
  • 配偶者氏名
  • 氏名
  • 生年月日など

戸籍謄本の見本2

出典:札幌市の戸籍謄本見本


住民票は免許書などで必要な、現住所などを証明するための書類

それに対して住民票は、現住所を証明するための書類で、世帯主の住所や氏名、転入日などの内容が書かれています。

住民票は、運転免許の取得や銀行の口座開設時などの本人確認書類として使用することが多く、戸籍謄本とは異なります。

住民票に記載されている内容

(世帯主や続柄、個人番号は記載するかどうか選ぶことができます。)

  • 現住所
  • 氏名
  • 生年月日など

住民票の見本

出典:札幌市の住民票見本

戸籍謄本の種類

ここからは、さらに詳しく戸籍謄本の種類について紹介します。

戸籍を請求する時に、戸籍証明書等請求書という申請書を書きますが、この時にどの種類の戸籍が必要なのかを選ぶ必要があります。

戸籍証明書等請求書の写真

出典:札幌市の戸籍証明請求書

証明書の種類としては、戸籍謄本(抄本)、原戸籍、除籍謄本、戸籍の附表があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

(1) 戸籍謄本(抄本)

現在の戸籍のことです。通常、結婚やパスポート用に戸籍を請求するという場合には、この戸籍謄本(抄本)のことを意味しています。

(2) 原戸籍(改製原戸籍)

戸籍に関する法改正が行われると様式が変更され、その都度、戸籍の書き換えが行われます。その、書き換えられる前の戸籍を書き写したものを改製原戸籍(かいせいげんこせき)、通称、原戸籍(はらこせき)と言い、相続の際などに使用します。

コンピューター化される前に紙で管理していた戸籍のことを、通称で「平成の改製原戸籍」と呼ぶこともあります。

(3) 除籍謄本

除籍謄本は、すでに廃止された戸籍の情報を書き写したもので、相続の際などに必要となります。戸籍に記載されている全員が、本籍地の変更(転籍)をしたり、婚姻や死亡等の理由で戸籍からいなくなった場合、その記録として残っているのが除籍謄本です。

除籍全部事項証明書(除籍謄本)、除籍個人事項証明書(除籍抄本)、除籍一部事項証明書(除籍の記載事項証明書)という種類があります。

(4) 戸籍の附表

戸籍の附表は、上の3つとは性質が異なるもので、戸籍とセットで管理されている書類のことです。

戸籍の附表には、住所の変更履歴が記録されており、その戸籍に入っていた期間の過去の住所を全てさかのぼって確認することができます。戸籍の附表も相続の際などに必要になる種類の1つです。

結婚・パスポートは戸籍謄本でOK

上記で説明した戸籍の種類のうち、結婚、パスポートを取るなどの一般的な用途の場合には、戸籍謄本を選ぶのが一般的です。

相続などの際には原戸籍や除籍方本が必要になることも

ただし、相続の際には過去にさかのぼる必要があるため、改製原戸籍や除籍謄本が必要になるケースもあると覚えておきましょう。

戸籍の転籍・分籍とは

最後に、戸籍の転籍・分籍についてご紹介します。

結婚や転居の際に、戸籍を移したり分けたりする手続きを行うことがあります。これを、戸籍の転籍や分籍と言います。必要ない場合には覚えておく必要はありませんが、用語として知っておくと便利です。

転籍とは、本籍地を移転すること

戸籍の転籍とは、本籍地を移す手続きのことを意味します。

例えば、戸籍がある本籍地が遠く、いちいち戸籍を取るのに面倒だという場合には、戸籍を現住所に転籍するケースが多くあります。本籍地は、実際に住んでいる場所と違う場所でも、日本国内であれば好きな場所に届け出ることができますが、一般的には取りやすい場所に置いておく方が多いようです。

分籍とは、子が親と戸籍を分ける手続きのこと

戸籍の分籍は、戸籍を分ける手続きのことを言います。

子供が親の戸籍から籍を分けたい場合は、分籍の手続きを行うことがあります。ただし、手続きを行えるのは20歳以上の成人している子のみで未成年は行うことができません。分籍はそれほど一般的な手続きではありませんが、様々な事情においての分籍の手続きを行うことができます。

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